【本】ホワイトハウスフェロー –世界最高峰のリーダーシッププログラムで学んだこと-

Whitehouse珍しくビジネス書のレビューを書きます。普段からビジネス書はかなり読んでいますが、すごく勉強になったなあ〜と思うものがあまり多く無かったり、それを書いてしまうと、今どういう仕事をしているのか分かってしまうため、書けなかったり。ゆえに、仕事とは関係ない小説のレビューとかが多くなってしまいます。
最近、著名な社長やリーダーにお目にかかる機会が多いのですが、先日S氏より、「そろそろ自分がどういうリーダーシップスタイルで仕事をしているのか、それを明確に履歴書や職務経歴書に書けるようにした方がいいよ」とアドバイスを頂きました。
自分のリーダーシップスタイルは何か?を考えるにあたり、リーダーシップ関連の本を沢山読んでいます。その中でも非常に面白いと思った本が2冊。1冊は本日レビューを書くチャールズ・ガルシア著の「ホワイトハウスフェロー –世界最高峰のリーダーシップ養成プログラムで学んだこと」です。もう1冊については、いずれ書きます。

内容(「BOOK」データベースより)

ホワイトハウス・フェローとは、1年間、アメリカ政府の最高レベルで働きながらリーダーシップを学ぶ特別プログラムである。“リーダーシップの博士課程”とも呼ばれるプログラムの全貌を元フェロー200人への取材で明らかにする。


(帯より)
1965年に始まった「ホワイトハウス・フェロー」制度は、アメリカ政府が主催するリーダー養成プログラム。毎年、十数名の若者(年齢制限はないが実質、20代後半から30代後半)が選ばれ、1年間、政府の最高レベルで働く機会が与えられる。
本書は、フェロー制度誕生のいきさつや選考方法などのほか、本フェローたちが、それぞれの時代で最もパワフルなリーダーたちから学んだ「リーダーシップの鍵」を、実際に起こったエピソードとともに紹介するもの。ネルソン・マンデラ、コリン・パウエル(自身も元フェロー)、キング牧師夫人、父・息子ブッシュなど著名人が多数登場。

まず、リンドン・ジョンソン大統領が作った「ホワイトハウス・フェロー」制度の生い立ちが興味深い。そして、作った後、問題や課題があれば軌道修正していった点も具体的に書かれており、非常に参考となる。このような制度が日本政府に作れるであろうか?と、自国の政府批判をするつもりはないのですが、アメリカという国の良い点を凝縮したような研修プログラムだと思いました。ちなみに、私はアメリカ派ではありません。アメリカは沢山の問題点を抱えていると思っています。しかし、このような派閥に偏らないプログラムを作って行き、そして、持続させていく力を持っている点は素晴らしいと思います。
また、「はじめに」書かれていますが、成功した話だけではないというのが、この本のポイントではないでしょうか。

私が話を聞いたホワイトハウス・フェロー出身者の多くは、その後の人生で目覚ましい成功を収めているが、なかには手痛い挫折を味わった人もいる。自分が正しいと思うことを貫いた結果、大きな代償を払わされた人もいる。しあかし、そうした失敗やつらい出来事も含めて、すべての経験を通じて学習し成長したと、全員が語っている。

汚職や不正をおかし易い、おかしてもおかしくないポジションにいながら、正しいことを貫くのは時として難しい場合もありますし、また、自分がトップに立っているわけではなく、トップから仕事を辞めさせると脅されて、不正に手を染めるケースもあると思うのですが、この本の中では、自分が正しいともうことを貫く強いリーダーの姿も描かれています。それは1つのエピソードだけではなく、いくつかのエピソードとして描かれているのですが、コリン・パウエルのエピソードなどは、私もそうありたい、いや、そういう風に仕事をしていきたいと強く思わせるエピソードでした。また、私自身、過去にキャリアをリスクにさらしたけれども、不正に手を染めないという決断をしたことは間違っていなかったのだと、その件について悩んだこともありましたが、この本を読んで、改めて思いました。
コリン・パウエルの話ばかりをあげてしまいますが、もう1つ、私がこの人はすごいと思ったのは、「コミュニケーション能力は努力して習得するもの」と言い切っていることです。このエピソードも非常に示唆深く、学ぶことが多いです。
若い頃に偉大なリーダーの元で働く機会を与えられるのは、非常に勉強になると同時に、学んだ事をどう自分のキャリアに活かし、社会に還元していくのかを考えさせられます。私も2年弱と短い期間でしたが、ゼネラル・エレクトリック(GE)で、私のような若輩者がご一緒にお仕事させていただけないような、素晴らしいリーダーたちの元でお仕事をさせていただいた期間は、求められるレベルの高さにねをあげそうになりながら、本当に沢山のことを学ばせていただきました。ここに出てくる多くの要素が、GEのリーダー達が持っているもので、場所を問わず、リーダーがリーダーたるゆえんがここにあるのだと、思いました。
最後に、この本については、もう少し踏み込んで書いて欲しかったとう声もあるそうですが、最高レベルの機密を扱っている場所で、ここまでの内容が書かれているというのは、自分がしてきた仕事を振り返っても、すごいことだと思います。著者自身がホワイトハウス・フェローだったということもあるのでしょうが、重要な機密や事件の核心について触れないように、しかし中身が薄くならないようにエピソードを組立てて行くという果てしない作業に対して、著者に敬意を示したいと思います。


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コメント

    • まりえ
    • 2010年 9月 10日

    ご無沙汰しています。パパ・ブッシュの時代にホワイトハウスフェローにホワイトハウスを案内してもらったことを思い出しました。ちょっと先輩程度の年齢差なのに丁寧な物腰に、D.C.の人は格が違うと感じました。今度読んでみます。

    • 秋山ゆかり
    • 2010年 9月 14日

    まりえさん、
    ご無沙汰しております。
    私もフェローがここまで関わっているとは知らず...だったので、非常に勉強になりました!
    機会があれば是非読んで見てください。

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