思考力Excercise 13: ホワイトスペースを見つけよう

絵: かたぎりもとこ

絵: かたぎりもとこ

自分が市場だと思っていなかった市場や、誰も商品やサービスを出していないマーケットの中にぽっかりと空いた穴をホワイトスペースと呼びます。誰も手を出していないこのホワイトスペースに対して企画を出せれば、ビジネスを拡大させることができるのは容易に想像がつくことでしょう。

 

ホワイトスペースを見事にとらえ、売上を大きく伸ばした事例として、アメリカのクラフトという会社が有名です。「フィラデルフィアクリームチーズ」やパスタにかけるパルメザンチーズなどのプロセスチーズを販売しているこの会社は、1982年に500億円弱の売上高でしかも過去10年ほどはほとんど成長していなかった会社でした。しかし、1994年には約1200億円にまで売上が増加。この成長の秘密が、プロセスチーズのマーケットだけではなく、ナチュラルチーズの中で自社が出せるものを探し出し、商品ラインナップを拡充させたことでした。

 

クラフトは自社が出せるものを探し出すべく、誰がどんなときにどのくらいチーズを使っているのかを徹底的に調査したそうです。たとえば、サンドイッチには、はさみやすく薄切りに加工されたチーズを使う消費者が多いのですが、パスタやピザなどのイタリア料理、タコスやチリなどのメキシコ料理には、消費者が手間をかけて、ナチュラルチーズにスパイスやハーブなどを混ぜて料理していたことがわかりました。

 

ナチュラルチーズとプロセスチーズクラフトにとって、競争相手の多いプロセスチーズ市場で何か新しく開発するよりも、ナチュラルチーズのマーケットの中で自分がとりこめるものを見つけ商品化していったほうが効率がよいという戦略をたて、トマトやハーブを混ぜたイタリア料理用のチーズや、メキシコ料理に使うスパイス入りのタコス用チーズなど、次々と新しいプロセスチーズ商品を投入。売上を伸ばしたのでした。

 

このように、自分がマーケットだと思っているところを少し広めに解釈したり、誰も手を出していないところ(今回の場合だと消費者が自分で作っておりどこのメーカーも提供していないエリア)を見つけ出すことによって新しいアイディアが生まれてくるのです。

 

国内の事例を見てみましょう。私のお気に入りの事例でよく紹介しているケース、「エッセンシャルシャンプー」です。こう書くとメーカー側からおしかりを受けるかもしれませんが、基本的にヘアケア商品はものすごく進化するというよりは、そのコンセプトの売り方でマーケットシェアに影響が出るものだと思います。商品の中身そのものは若干進化していても、大幅に変わったというわけではありません。

 

絵: かたぎりもとこ

絵: かたぎりもとこ

「アジエンス」や「TSUBAKI」などのメガブランドが立ち上がり激化しているヘアケアマーケットで、私たちが子供のころから慣れ親しんできたエッセンシャルが売上を伸ばした時期がありました。その秘密は、エッセンシャルシャンプーは髪の毛全体を対象としている″ヘアケア″というマーケットから脱出し、「毛先15センチのカワイイ」という宣伝からもわかるように、毛先15センチというところにフォーカスをあてた新たな市場を作ってしまったのです。

 

ホフイトスペースはないのか? そう考えながらマーケントを見る癖をつけましょう。

 

 

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


ピックアップ記事

2015.2.15

思考力Exercise 4: 上司になりきって考える

全体像を見る1つのやり方として、上司の視点で考えてみることです。視点、視座を変えることで、現象が違った景色で見えてきます。

おすすめ記事

ページ上部へ戻る