アーシュラ・K・ル=グウィンの言葉

“Ged had neither lost nor won but, naming the shadow of his death with his own name, had made himself whole: a man: who, knowing his whole true self, cannot be used or possessed by any power other than himself, and whose life therefore is lived for life’s sake and never in the service of ruin, or pain, or hatred, or the dark.”  – ― Ursula K. Le Guin, A Wizard of Earthsea

「ゲドは勝ちも負けもしなかった。自分の死の影に自分の名を付し、己を全きものとしたのである。すべてをひっくるめて、自分自身の本当の姿を知る者は自分以外のどんな力にも利用されたり支配されたりすることはない。ゲドはそのような人間になったのだ。今後ゲドは、生を全うするためにのみ己の生を生き、破滅や苦しみ、憎しみや暗黒なるものにもはやその生を差し出すことはないだろう。」- アーシュラ・K・ル=グゥイン ゲド戦記「影との戦い」

子供が生まれるにあたり、子供の頃にどんな絵本や本を読んでいたかなぁ?と思い出しながら、自宅にない本をAmazonなどでオーダーしています。

 

最初に思い浮かんだのが、ル=グウィンの「ゲド戦記」。乳幼児には早すぎるけれど、私はかなり小さい頃にこの本を姉が読んでいたこともあり、読んで以来、ずっと手元に置いてある本なので、子供がある程度の年齢になったら絶対に読ませたいと思っています。

 

そして、改めて(といっても、2-3年ぶりですが。この本は本当に何度も読んでいるので)読み直すと、いい言葉がたくさんあります。

 

魔法を学ぶ少年ゲドは、禁止されていた魔法を使って死者の霊を呼び出してしまいますが、最終的にはその影と向き合い、自分の一部とすることで、克服していきます。影の正体ははっきりと書かれていないのですが、どんな人の中にでもある闇の部分ではないかと思いながら読んでいます。打ち負かすのではなく、それを受け入れることで、完全に自由となる。そんなことを示唆しているこの物語。

 

私が成長する過程でこの本を何度も読んでいるのは、人が生きていく上で向き合わなければならない人生の課題を表現している本だからなのかなぁ~と思いながら、気づくと、「影との戦い」にはじまり、「こわれた腕環」、「さいはての島へ」、「帰還」、「アースシーの風」、「ゲド戦記外伝」と6冊も読みふけってしまっていました。

 

いつも不思議に思うのですが、日本語では、なぜタイトルが「ゲド戦記」なのでしょうか? ゲドが主人公なのは、「影との戦い」だけだと思います。原題はEarthseaなので、「戦記」がどこから来たのかもよく分からないなぁといつも思います。そのうち調べてみます。

 

 

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