イディオムは、動詞のバリエーションではなく、個別の動詞と捉えたほうがいい
2015年1月6日に「英語単語で最初に覚えるべきは、24の基本動詞」について書きました。その後、読者の方から、以下の質問を頂きました。
「put」や「take」などは、「away」などの副詞と一緒に使われ、イディオムとなりますが、それらは動詞のバリエーションとして考えたらいいのですか?
私は、動詞のバリエーションとしてではなく、個別の動詞として捉えて覚えたほうがいいと思います。
日本語の動詞句は、原義を大きく超えることは少ないのですが、英語の場合、動詞に副詞的前置詞が続く場合、文脈によって意味が変わってしまうため、「個別の動詞」として捉えたほうが、動詞を適切に使いこなせるようになると思います。
例えば、英語の「put」で考えてみましょう。
put down には、下に置く、下ろす、書きつける、こき下ろす、恥をかかせる、電話を切る、赤ちゃんを寝かす、(飛行機を)着陸させる、(乗客を)降ろす、(傘を)たたむ、保存する、(反乱を)鎮圧する、(動物を)安楽死させる、(頭金)を支払う などの意味があります。
どれを意味しているのかは、前後の文脈から読み解きます。例えば、He put the phone down. であれば、「電話を切った」という意味であることが分かります。例えば、Please put down an address.であれば、「書き留める」という意味であることが分かります。
日本語で考えた場合、「立つ」という動詞には、飛び立つ、成り立つ、燃え立つ……などの動詞句がありますが、もともとの「立つ」の意味から類推できます。
従って、日本語ではバリエーションと捉えられるものでも、英語ではバリエーションとして捉えるのではなく、別物として考えたほうがいいと思います。
動詞と結びつく以下の単語は、別の意味になるかも?と注意する必要があります。 よく使うものに関しては、基本動詞と共に、イディオムとして覚えてしまうのがいいでしょう。
about, across, along, around, at, away, back, before, by, down, for, forth, forward, from, in, of, off, on, out, over, through, up, with
これらを動詞とうまく使いこなせるようになると、英語の表現の幅がぐんと広がると思いますよ。
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