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いくら優先順位をしつかり定め、完璧なスケジュールを組み立てたとしても、予定通り

に進むとは限らないのが仕事というもの。スケジュールを狂わせる最も大きな要因が、「突発的な仕事」。

 

「今日はやらなくてはいけないことが多いぞ」という日に限って、上司から急な仕事を命じられたりします。その処理に追われているうちに、気がついてみたら終電間際。「仕方がない、休日出勤するかぁ……」なんて生活を送っている人は多いはず。私も若いころには、年に数回はそういうことがありました。マネジメントになってからは、上司からふられるというよりも、トラブルなどが起きて、その処理に時間を取られることが多くなってきているので、いずれトラブル処理などの方法についてはご紹介します。

 

さて、突発的な仕事を命じられたときに、忘れてはいけないことがあります。

 

それは突発的な仕事が、「重要度が高い仕事」とは限らないということ。もしかしたら「緊急度が高い仕事」でさえないかもしれないのです。

 

世の中には、仕事の優先度をあまり考えずに「これ明日までにやっておいてね」と指示を出す上司がたくさんいます。

 

ところが指示を受けた部下のほうは、「課長がすぐやれと言うのだから、やらなくてはいけないのだろう」と思い、「重要度が高く、緊急度も高い仕事」を放り出して、突発的な仕事に着手することになってしまいます。上司の指示に翻弄されて、本来自分が優先的に取り組むべき仕事を見失ってしまいます。

 

通常の仕事と同じように、突発的な仕事の中にも、「重要度が高く、緊急度も高い仕事」がある一方で、「重要度が低く、緊急度も低い仕事」もあります。

 

だから上司から突発的な仕事を振られたら、まずはその仕事の重要度や緊急度を検討してみたほうがいいのです。その結果、「これはやる必要がある」と判断したときのみ、最優先で取り組めばいいのです。

 

反対に、「重要度も低く、緊急度も低い仕事」は後回しにする。上司が締め切り時間を指定しているときは、理由を話して期間延長の交渉をしてみるといいでしょう。ちょっと乱暴な手段としては、「やり過ごす」という手もあります。上司が思いつきで出したような指示は、やがて上司自身が指示を出したことを忘れてしまうことも多いです。やり過ごしているうちに立ち消えになってしまうのを待つのも、結構有効な選択肢です。

 

ただし、突発的な仕事を振られたとき、その仕事の重要度や緊急度を的確に選別するためには、「本社の戦略」や「部署の戦略」、「上司の思考や行動パターン」がどうなっているかを、正確に把握しておく必要があります。一社員の立場からは無意味に見える仕事でも、「部署の戦略」の中では重要な位置づけを持っているかもしれません。そういう仕事を後回しにして、取り返しのつかないことになる可能性もあるので、注意が必要です。また「上司の思考・行動パターン」も人によって異なります。「○○課長は締切までの時間に余裕をもって会社の戦略に沿った仕事を振ってくるけど、△△部長はいつも思いつきで作業を頼んでくるからなあ」と、あらかじめわかっていれば、優先的に取り組むべき仕事か、やり過ごしていい仕事かの重要な判断材料になります。

 

関連過去記事: 

2015年3月12日: 私のタイム・マネジメント術(1): 仕事とプライベートの時間配分

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