撤退の研究
4月より新しい会社でお仕事をすることになったのですが、執筆・講演以外の副業は禁止のため、今月いっぱいで4年ほど個人で行っていたコンサル業務を終了することになりました。こんな状況だからなのか図書館で目に飛び込んできた「撤退の研究」。思わず熟読してしまいました。
無理な論理にしがみつくな!軍事と企業の実例から、的確な情勢判尊、スピーディな決断とタイミングのよい実行を学ぶ。
各章が軍事編と企業編の2つのパートからなっていて、同じテーマを対比して見ることができるのは、面白い試み。しかし、軍事と企業を8つのテーマで無理矢理語った感じも否めず。また、企業編の方がケースとしてうまく書けていて読みやすいように思いました。
しかし、面白さからいくと、信長の金が崎撤退やキスカ撤収作戦が断然面白い。なじみの無い話だから読みにくい気持ちになるのかもしれませんが(ここに出てくる企業編のケースは自分でもよく分析しているから読みやすいのかもしれませんが)、軍事編は読みにくいにも関わらず、本当に学びが多い。優秀なリーダー(軍事だから司令官か?)がこんな撤退をさせてしまうのだと、本当に関心してしまいました。
戦略的な決断とはこういうものなのだと、失敗をどうやって記録し、そこから反省点と学ぶ点を見いだして、次につなげていくか(記録に残し、かたり次いで、次の世代に伝えるという行為も含め)。同じジャンルの仕事をしているはずなのに、私はまだまだプロ意識が足りないなぁと反省するばかりです。
久々に読み応えのあるいいビジネス書に出逢いました。これは、おススメです。
(総合評価:★★★★★)
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