こうふく みどりの
西 加奈子さんの「こうふく みどりの」を読みました。
内容紹介(amazon.co.jpより)
「こうふく」二部作、二ヶ月連続刊行!
十四歳の緑が語る物語と、棟田さんという謎の中年女性が語る物語の、二つの物語で構成される本作は、
「女の生きる道」を大きなテーマとし、西氏にとって挑戦作ともいえる作品です。
最近とても話題になっている本のようで、あちこちの雑誌で書評を見かけます。出たばかりのころに買っていたのですが、なぜか今頃読んでいる私。
最近、仕事で疲れているのか、さらっと読めるもの以外に手を出そうという気がうせていて、万葉集を読み終わったあとは、とても薄い本ばかりを読んでいます。薄くて中身も無いとなると、「時間の無駄じゃぁ~」と叫びたくなるのですが、手のほうも私が叫ばないように気を遣っているのか、「さらっと読めて、しかしそれなりに考えさせる薄い本をゆかりに渡す」ミッションを達成し続けています。やるな、私の「手」。
#数箇所につみあがってる本を上から1冊ずつとっていくので、運が悪いと「中身の無い、面白くない」本に当たります。
さらっと読めました。さらっと読めたのですが、考えることや感じることが多くて、ある意味疲れる本でした。私の場合はトリップしすぎなのが疲れる理由なのですが。
14歳の緑の視点。あぁ、そうだな、若かったころはこんな感じ方をしてたよな。。。と、懐かしさがこみ上げてくると同時に、14歳の自分にトリップ。ちょうど設定が自分の家族(女ばかりの姉妹の家族)と似ているので、ますます当時の自分を思い出すことになってしまい、あのとき、自分の行動を姉の目で見直してみると、こういうことだったのかな。。。なぞと、考えてしまいました。
違和感を感じるのは、独白チックな棟田さん。せつなさのほうが多かったように思いました。
切ない、でも、暖かい。それは、自分の思い出や経験がついてくるものだから。
そんな本でした。次は赤を読みます。
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