思考力Exercise10: アンメットニーズ(満たされていない顧客のニーズ)
「答えは現場に落ちている」というどこかの刑事ドラマのセリフではありませんが、新しいビジネスのアイディアは顧客の不満の中から見つけられることが非常に多いと思います。
たとえば、買い物や外食をしていて、「なんでこんなサービスしかできないのだろう?」と思うことは誰にでもあるのではないでしょうか。少し傲慢に聞こえるかもしれませんが、一顧客である私が不満に思ったことは、世の中の他の人も不満に思ったことがあるに違いない。そしてこの不満を解消するためのサービスと、お金を得る仕組みを考えられれば、新しいビジネスになるはずです。
生活に密着した視点なら、普通に生活している私でも見つけてこられます。このような論理から、私は、日々出くわすおかしいと思ったことや腹が立ったことをメモ帳に書きつけています。このメモ帳は、生活者の視点で世の中をよくしたい、という気持ちをこめて、「世直し帳」と名づけました。
最近は「世直し帳」に書きとめておくだけではなく、そこから考えたアイディアを提案書として、対象となっている企業の社長に対して送付したりもしています。それをきっかけに新しい出会いにつながったり、お仕事の話につながったりしています。
世直し帳を使ったニュービジネスの作り方は次の通りです。まず、こんなの信じられない!と思った出来事をなるべく詳細にメモしておきます。その時に思った気持ちをできるだけ詳細に書きとめておくことが大切。少々言葉遣いが悪くなるときもありますが、誰かに見せるわけではないので、感じたままを書きつけていきましょう。
こうして溜めておいたビジネスの種をベースに新商品やサービスを考えるエクササイズをします。できれば、客観的にビジネスを考えられるようになるまで、少し日にちを置いたほうがいいです。あまり日にちがたっていないと、そのときの感情歪戻ってきて、感情的になりすぎてビジネスを作るところまでいかないからです。
エクササイズの仕方は非常に簡単。不満を解消するサービスや商品をできるだけ具体的に考えてみるのです。このときに5W1Hを使って考えていきましょう。
- What: どのような機能・サービスを提供するのか?
- Whom: 誰に対して提供するのか?世の中すべての人? それとも特定の人?
- Where: どこで売るのか?
- When: いつ売り出すのか?季節商品・サービス? 通年商品・サービス?
- Who: 誰が売るのか?独自で売るのか? 提携して売るのか? 製造だけで販売は委託するのか?
- How much: いくらで提供するのか?
このエクササイズでは、商品やサービスの機能だけでなく、お金が流れる仕組みまで考え、ビジネスモデルを作っていきます。このときに、その不満が解消されたらいくら「私」は払ってもいいのか、誰が売っていたら「私」は買うのか、など、不満を感じた「私」、つまり消費者の視点を忘れないようにするのがポイントです。
「むかつく! と思った瞬間が勉強のチャンス!」と思うと、ちょっと嫌なことがあっても我慢できますよね。みなさんもぜひ「世直し帳」をつけてみてください。
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