有賀三夏著「本当はすごい”自分”に気づく女子大生に超人気の美術の授業」
2014年に、明治大学の阪井和男先生と東北芸術工科大学の有賀三夏先生と一緒に、「新規事業を生み出す芸術思考」について、研究を始めました。共同研究者の有賀三夏先生が、7月31日に「本当はすごい”自分”に気づく女子大生に超人気の美術の授業」という本を発売。現在、Amazonの芸術教育カテゴリーのベストセラー1位となっています!
有賀先生は、ハーバード大学の多
この本には、様々な自分に気づくワークショップだけでなく、多重知能理論や芸術思考についても分かりやすく書かれています。
学生向けに書かれた本のようですが、20代~30代のキャリア女性のお悩みに解決にもなる本だと思いました。
例えば、第二章にいろいろなワークショップがあるのですが、その中の1つに数字の捉え方があります。そこで書かれていることは、日々仕事やプライベートで悩んだときに、自分を振り返るために必要な知恵が書かれています。
何か問題が発生した時、ものごとを論理的にとらえるのと、創造的にとらえるのでは、出てくる解決策を違うものになります。…(中略)…状況を無理やり変えようとするのではなく、自分の味方を少し変えてみると、今まで見つからなかった答えに巡り合えるかもしれません。(P.53)
この本には、自分の特技の見つけ方、辛い出来事からの立ち直り方、さまざまなワークが載っているので、自分のシチュエーションにあわせてやってみるのがいいと思います。自分の心ののぞき方を教えてくれる本です。
美術にはこんな力があったんだ。小学校のときに知りたかった!
そう思う一方、今からでも全然遅くないと気付かされます。
先週、研究室で有賀先生とお会いした時に、美術の先生方がこの本に殺到しているとおっしゃっていましたが、教える方も、教わる方も、そして美術とはすでに縁が切れてしまったけれど、自分の潜在能力を見つけたい、自分を客観的に見つけたい、そう思う方におススメの本です。
最後に、私に一番響いたのは、ネイルヒーリングアート(P.104)について。「え?そこ?」と男性は思われるかもしれませんが、女性陣の多くは「分かる~」とおっしゃってくださるのではないかと思います。私は6月の出産のためにどうしてもネイルをオフしなくてはならなくなったのですが、それまで約30年近く(中学時代からマニキュアしてました・・・(笑))、ネイルが塗られていないことはほとんどないくらい。いつもキレイにしたネイルを見ながら、「いやされる~」と思っていました。それが、アートの癒しの力だったとは!!!!
この本を読むと、身近なところにもアートがいっぱいあると分かります。そして、それが自分の心をいやしてくれたり、刺激してくれる存在なのだと分かります。
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有賀先生と一緒にやっている芸術思考について詳しく知りたい方はこちらの記事をお読みください。
★ 日刊工業新聞の「卓見異見」第四回「『芸術思考』と新規事業・上」
コメント ( 2 )
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岐阜県の中学校美術教師です。
ご紹介されている有賀先生の著書を拝読し、感動しました。私がやりたいことがまさにこれだと感じました。
私は現在の美術教育にどこか違和感を感じており、ユング心理学やカウンセリングの手法などの知識を独学で学び、美術教育に還元する試みを行なっています。実践論文に書いたり、県の研究会で発表したりしても、なかなか理解されずもどかしい気持ちでいます。
しかし、この著書には私が求めているものがありました。もっといろんなことを学びたいと強く願っています。
有賀先生のご著書は、私もとても感銘を受けました。現在、芸術思考の本を一緒に執筆しておりますので、皆さまのお手元になるべく早くお届けできるようにがんばります。