書評:「働くママ」の仕事術
友人の金澤悦子さんの新刊『「働くママ」の仕事術』をご献本いただき、読みました。
会社を経営し、子育てもしながら、昨年2冊も新刊を書き下ろすとは、すごい!!
新刊が届いて、タイトルをみて、「今すぐその仕事術を教えて~~」と、思いました。今、私は、仕事と育児で手一杯。新刊を書き下ろそうとしている最中ではありますが、なかなか筆が進まず、悩む日々です。
昨年8月にも彼女の「人見知りでも「人脈が広がる」ささやかな習慣 」をご紹介したときにも書きましたが、金澤悦子さんには、先輩ママとして、出産前後にずいぶんと相談にのってもらいました。そのときのエピソードがいくつかこの『「働くママ」の仕事術』にも登場していて、「単に遊びに来てもしっかりネタをゲットして帰るとはさすが悦ちゃん」と思いました(笑)。具体的にどのエピソードかは、私を知ってる人はニタニタしながら読んでください。知らない人は、「このあたり??」と想像しながら読むと楽しいかもしれません。
この本では、以下の5つのポイントに対して、金澤さんの個人的経験だけでなく、1万人以上の働く女性に取材したノウハウをもとに、解決策を出してくれています。
- 時間管理
- キャリアづくり
- 人間関係
- 感情のコントロール
- 産休・育休
ママになって、奮闘している方はもちろんのこと、「ワ―ママになったら、どうやって切り盛りしよう?」と考えている女性におススメの本です。こういう解決策があるんだと知ることで、漠然とした不安が打ち消せると思います。かなり具体的なソリューションが出ているので、「これは使えそう」と思うことは、どんどん取り込んでいくのがいいでしょう。逆に、私はちょっと違うな~と思うところももちろんあると思います。そういうのは、スルーして、それこそ「いいとこどり」をしながら読むのがおススメ。
刺さるツボは人それぞれだと思いますが、私が特に共感したのは、第3章の「周りを味方につける人間関係のコツ」のところです。この章は、「そっか~そうだよね」とか、「なるほどね~」と言いながら、読んだのですが、一番刺さったのがこの項目。
周りの雑音は「聞かない、入れない、アホになる」
(p.109-111参照)
好き勝手に生きていると言われる私でも、周囲の言葉に振り回される時が多々あります。「雑音」と割り切るのはなかなか難しいことです。でも、自分が苦しいと思ったら「これは雑音かもしれない?」と思っていいんだなと、この本を読みながら思いました。
私が振り回された例の1つ。
出産後、体調が戻るまでは、仕事に復帰するのはゆっくりと、1年くらいは休みたいなぁ~なんて、思っていました。実際、切迫早産で寝たきりの半年を送り、出産時には筋肉はすっかりとろけていて、歩くのもままならず。帝王切開の傷は痛くて痛くて、低体重で生まれた娘は1時間毎に泣いて授乳で24時間体制……。休めるだけ休んでから仕事に戻れるならば、たまーに原稿書くくらいで、1年や2年、マジ休みたい、と出産直後は思っていました。
しかし、「女性活用とか言われているこの時期に、あなたが率先して、子育てしながら働かなくってどうすんの!!」と、周囲に背中を押され(もとい、急かされて!?)、産後1か月ちょっとで仕事に戻ることになってしまいました。電車に乗るのもそれこそ辛くて、タクシーにのって、会議に出かけて行きました。そのときに、「小さい子を置いて仕事をするなんてかわいそう!」と、仕事を依頼してきた人が言ったのです。「どうしても来いと言ったのは誰だっけ??」と思いました。
まぁ、結局、仕事に戻って、奮闘しながらも育児をしている毎日は、これはこれで悪くはないなと結果オーライな最近ですが、産後直後は「え?働かないといけないの?え?それとも育児??」と、かなり混乱しました。
それ以外にも列挙したら本が書けるんじゃないかというくらいエピソードには事欠きませんが、「雑音」って思って、遮断することも時には大事だよなぁと、本を読みながら心の底から思ったのでした。
「仕事も子育ても自分らしい笑顔でいられること」をモットーにしている金澤さんだからこそ、多くのパワーを分けてくれる本が書けるんだなぁと思いました。凹んだ時に、エネルギーチャージ的に読むのもおススメの1冊です。
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