(Book) 神様のカルテ
前作からしばし時間が経っていたのですが、2年ぶり(?くらい?)に最新刊が出ました。
「神様のカルテ3」を読みました。
内容紹介(Amazon.co.jpより)
医者にとって大事なことは、続けることだ。
栗原一止は、信州にある「24時間365日対応」の本庄病院で働く内科医である。
医師不足による激務で忙殺される日々は、妻・ハルの支えなくしては成り立たない。昨年度末、信濃大学医局からの誘いを断り、本庄病院残留を決めた一止だっ
たが、初夏には恩師である古狐先生をガンで失ってしまう。落ち込んでいても患者の数が減るわけではない。夏、新しい内科医として本庄病院にやってきた小幡
先生は、内科部長である板垣(大狸)先生の元教え子であり、経験も腕も確かで研究熱心。一止も学ぶべき点の多い医師だ。
しかし彼女は治ろうとする
意思を持たない患者については、急患であっても受診しないのだった。抗議する一止に、小幡先生は「あの板垣先生が一目置いているっていうから、どんな人
かって楽しみにしてたけど、ちょっとフットワークが軽くて、ちょっと内視鏡がうまいだけの、どこにでもいる偽善者タイプの医者じゃない」と言い放つ。彼女
の覚悟を知った一止は、自分の医師としてのスキルに疑問を持ち始める。そして、より良い医者となるために、本庄病院を離れる決意をするのだった
大学病院に戻ることを決めた一止。その経緯を描いた作品になります。
最新の知識を仕入れながら、24時間365日の地域医療を支える現場で仕事をする厳しさ。しかし、24時間365日だから勉強をしなくてもいいというわけではないことを、プロとしてどう生きるべきかを問うているのが、前作2冊とは大きく違う点ではないかと思います。
医師だけではなく、どんな仕事も同じ。
常に成長しているか? 常にプロフェッショナルとして、最高の答えを出し続けているか?
しみじみと心に染みてくる作品です。
P.373に出てくることの言葉に震えました。
「だから栗ちゃん、おれが言えることはただ一つだ。医者にとって大事なことは、”続けること”ってな。」
内科部長から一止への言葉ですが、何事も続けることが本当に大切。続けることで、答えが出ることもたくさんあるから。ちょっとも進んでいないように見えても、振り返ってみると大きく進んでいることもある。
この言葉はしっかりと胸に刻んでおきたい。
最後に、私が一番好きなのは、
「”あせってはいけません。ただ、牛のように、図々しく進んでいくのが大事です”」という夏目漱石の言葉を引用する一止。
時としてこの図々しく進んでいくのは難しい。けれど、誰もがそうありたいと思っているのではないかと思いました。
もしかして、これで最後?と思わせる終わり方でしたが、続編は出るのでしょうか?
期待して待っています!!
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