蟹工船
ブームは去ってしまっていてちょっと出遅れた感はありますが、小林 多喜二氏の「蟹工船」を読みました。
高校時代に手に取って以来なので、20年ぶりくらい?
一度読んでいるので、さくっと読めるかと思ったのですが、高校時代と感じるポイントが違うので、じっくり読んでしまいました。
高校時代はまだ働くということの意味が分かっていなかったのでしょう。
働くのか、働かされるのか。
どんな仕事でも、どちらを選択することも可能。
20代はどちらかというと、体がボロボロになるまで働かされていたように思います。月の残業時間が400時間を超えるのはほぼ毎月。体を壊して、働き方を変えざるを得なくなり、働かされるのではなく、自らの選択で働くスタイルに変えてきたように思います。
蟹工船の労働者と同じレベルでは語れないかもしれないけれど、働くのか、働かされるのかという点では、働くすべての人に対してのメッセージなのではないでしょうか。
クリスマスイブに読むには重い作品でしたが、9月の金融危機以降、各社が苦しい情勢の中で読むのは、非常にいいタイミングだと思いました。
日本文学史に残る名作には、意味があるのだと改めて思いました。
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