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3242012
演奏会に出演のお知らせです。

上野の音楽祭シーズンです。朗読と音楽をお届けする「陽炎~音楽と朗読の悦び2012~」

演奏会詳細:

日時: 2012年3月24日(土)
午後6時半開演
(午後6時10分開場)

場所: 旧東京音楽学校奏楽堂
(台東区上野公園8-43, tel: 03-3824-1988)
JR上野駅 公園口下車 徒歩10分

チケット:3000円(ご購入希望の方は、info@office-akiyama.jpまでメールでご依頼ください)

 

私は、後8時25分頃、トリでの出演です。

(以下秋山の演目)

山田耕筰:歌曲集「幽韻」より “花のいろは” “忘らるる”
中田喜直:「マチネ・ポエティクによる四つの歌曲」よ り“さくら横ちょう”
久石 譲:いのちの名前

(ピアノ: 北村真紀子)

今回は、珍しく日本歌曲でまとめてみました。

上野の旧奏楽堂で歌うのであれば、絶対に山田耕作作曲の歌曲集「幽韻」を歌いたかったので、そこから2曲選びました。山田耕作作曲の歌曲集「幽韻」はあまり知られていないのですが、山田耕作が小倉百人一首から女性歌人の歌、五首を選んで作曲した歌曲集です。今回歌うのは、小野小町と右近の和歌です。

当時の最新の音楽であるスクリャービンやドビュッシーの影響、また筝曲の要素まで取り入れられた芸術歌曲だと思いますが、本当は欧州で活動をしていこうと思っていた山田耕作が戦争を理由に日本にとどまることとなり、その結果、日本のクラシック音楽は大きく成長していくのです
が、彼自身、この渡米で、自分の音楽と西洋の音楽の差に打ちのめされ、精神的にはかなり不安定な状態で帰国したようで、5曲全部続けて演奏してみるとわか
るのですが、曲が終わりに近づけば近づくほど、精神が病んでいきます。

。。。というわけで、5曲全部ではなく、最初の2曲だけを演奏します。

3曲目は、春の曲で中田喜直先生の「さくら横ちょう」。今年は桜が遅いので、上野の桜は満開ではないかもしれませんが、以前も書きましたが、「すぎた恋はなまじ取りもどそうとするものじゃない」と歌うこの曲は、「過ぎてしまったことを思い悩むよりも、もうあの
頃は帰って来ない」と都会的なクールな、しかし、過去への未練も若干のこっている、そこが人間である、という感じの曲になっています。忘れるには忘れられ
ない。でも、前にすすんでいないといけない春の季節は今私たちがおかれている季節なのかもしれないと思い選びました。

そして、最後は、久石譲作曲の「いのちの名前」。

「未来の前に すくむ心が」
「宇宙を産んだ神様の 子供たち」
「ひとつのいのち 帰りつく場所」

これらの言葉が、「進化を恐れず、受け入れる」ことを意味しているのは、明白ですが、東日本大震災から1年。私たちはどうかわったのか? それを歌で届けたくて、この曲を選びました。

今年、大久保小学校で子供たちが、震災関連のチャリティ活動をしていたことから、子供たちと一緒にこの曲を歌う機会があったのですが、詩の重さに、そして、子供たちの真剣な歌声に、涙がこぼれてしまいました。この震える心をお届けしたく、コンサートの締めにこの曲を演奏したいと思います。

伝えたい想いを歌に乗せて皆様にお届けできるように、がんばります!!

尚、この記事は、演奏会まで常にトップに表示致します。

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