バヤデルカ
バイエルン州立歌劇場で「バヤデルカ」を観ました。
舞台美術は最近とても気になるものの1つ。スクリーンから小物の使い方まで、チェックしてしまいました(笑)。
バイエルン州立歌劇バレエ団の舞台美術はミニマリズム。布を非常にうまく使っていて、数年前にメットでオペラ・サロメを観たときにも感激したのですが、それよりもさらに洗練されているように思います。
衣装がとても凝っていて、蓮をモチーフに、抑えた色目をベースに、インド風を非常にうまく表現しています。特に、La Bayadère(Nikia)の衣装は素敵。写真にあるように、蓮がモチーフで、まわったときに蓮の花が見えてくるようになっています。Nikiaだけでなく、ほかのキャストの衣装も同じようになっています。踊った時のライトの当たり方で、色が違って見えるのもポイントがとても高いです。しかし、これを着て踊るのは、バレリーナはとても大変なのではないでしょうか?
Lisa-Maree Cullum演じるNikiaは妖艶さを持っていて、手と腕がとってもおしゃべり。表現力とはこういうものなのかと改めて体の使い方にもっと意識を当てないといけないと思うほど、本当におしゃべりな体の使い方をする方でした。
ここの演出は、最後にNikiaとSolarが天国で結ばれるバージョンでした。バヤデルカは、結末が異なるバージョンがいくつもあるので、最後がどうなるのか、わくわくしてしまいます。ロシア崩壊後は、アヘンによる幻覚の"The Kindom of the Shades"(影の王国)版などもあり、時代によって情勢が反映されている面白い作品だと思います。
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