Esprit~エスプリ~ ―ローラン・プティの世界―
草刈民代さん引退公演「Esprit~エスプリ~ ―ローラン・プティの世界―」を観てきました。
内容(光藍社ウェブより)
草刈民代、引退公演!
美しきバレリーナ草刈民代が、バレエ人生に終止符を打つ!
バレエ界の巨匠ローラン・プティと親交も厚く、
彼の作品に深く関わりを持つ草刈民代が、
プティ作品の魅力を最大限に生かした、大人の舞台を展開。
自身で企画・構成・プロデュースを行うこの公演で、引退!
多くの人に惜しまれつつ、バレエ人生に幕を降ろす。
水曜日に交通事故にあい、足を怪我してしまって、歩くのが辛かったので、公演を観に行くのをやめようかとも思ったのですが、幸いにして2階の1列目、ど真ん中のいいお席だったのを思い出し、根性を出して(こんなところで根性を使わなくてもいいのですが)、舞台を観に行きました。
草刈民代さんは尊敬するバレリーナの一人。昨年本公演で引退を表明し、引退公演を絶対に観に行こうと決めていました。プロフェッショナルと評判の高い彼女が引退を決めるのですから、よほどの理由があるはずです。そして今回舞台を観て、彼女が引退を決めた理由が納得できました。
引退の時期というのは、プロ意識が高い人であれば非常に悩むものですが(私もテニスのジュニアランキング選手で引退の時期を考えなかったことはなく、結局、交通事故で引退をしたのですが)、引き際の難しさというのは、どんな局面にもあります。
今回の舞台を観て、以前(と言っても5年くらい前ですが)の切れのある踊りが無くなっていて、体の疲れがお客さんに見えてしまい、そして、芸術性という点でも限界が見えました。先週観た上野水香ちゃんと比べると圧倒的に技術力も劣る。確かに、上野水香ちゃんと比べるのは酷かもしれないけれど、プロの世界とはそういうものです。だから、引退を決めたんだと、1ファンとして草刈さんを舞台で観られなくなるのは非常に寂しいのですが、納得できました。
舞台から戻り、彼女の「バレエ漬け」を読み直しました。
内容(「BOOK」データベースより)
バレエとの出会い、子ども時代の記憶、映画監督の、夫・周防正行氏との気取りのない家庭生活のエピソードから、渾身のバレエ論まで。舞台の合間をぬって徹夜の日々。踊りへの情熱に負けないエネルギーをかけて書き続けた、すべて本人自身による書き下ろしエッセイ。
ここまで打ち込めるものに出逢えた彼女をうらやましくも思い、そして、何よりも、自分が今している仕事や歌にプロと徹して行こうと改めて思いました。
人から見たらうらやましく思える人生にも、犠牲はつきものですし、見えないところの努力というのは非常に大きい。
草刈民代さんはこれから女優として生きて行くそうですが、私のコーチが言っていたように、「何かを極めた人は他のことも極められる」と私も思います。女優としての草刈民代さんに注目し、応援したいと思いました。
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