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これからどういうキャリアにすべきか?

どんなスキルが必要になるんだろうか?

年末年始のお休み中に、キャリア・プランを考えている人も少なく無いのではないでしょうか。

私自身は、20年ほど前に自分がキャリアをスタートさせたとき(エンジニア)と、現在(戦略・事業開発)とでは、あまりにも仕事の内容が違っていて、学生時代に20年後の姿を想像するなんてできなかったなぁと思っています。面白いことに、これだけ職種が変わっているにも関わらず、最近、学生時代~新人時代に勉強していたことが、仕事にどんどん役立つようになってきていて、「ホントにキャリアに必要なスキルって分からないものだなぁ」と感じています。

これからどんなスキルが必要なのか、じっくり考えなければいけないと思いながらも、「必要に迫られた時に、必要なスキルを短期間に身につけられるようにする能力」の方が実は大事なんではないかなとも思っています。必要に迫られた時というのを、きちんと判断できるように、日ごろからの情報収集は不可欠だと思いますが。

そんなことを年末年始に考えていたら、私の周囲で、「LinkedInがジョブ・スキル・オブ・ザ・イヤーのトップ25を発表」(原文はこちら)のニュースが話題になっていました。LinkedInが出している元のレポートは、「The 25 Hottest Professional Skills of 2014」(英語)です。

これを見ると、世界的に話題となっているのが、「統計分析」と「データ・マイニング」。

情報工学と統計学出身の私としては、20数年かかってやっと話題になったか~という気分ではありますが(笑)。

しかし、これを見て、ビジネス系の方々ががっかりしてしまいそう。今からバリバリの情報工学系にはキャリアシフトは難しいですから。

LinkedInが注目するその他のトレンド

  • リクルーターは世界的に需要がある。われわれの調査では、リクルーティングはほとんどの国でトップ20位内にランクインしている。ブラジルではなんと2位に躍り出ている。
  • STEMの専門家も優位だ。ランキング中ほとんどのスキルが、科学(Science)、テクノロジー(technology)、エンジニアリング(engineering)、数学(math)という4つの分野に関連しているのは明らかだ。
  • マーケティングも人気だ。興味深いことに、ランキング中のもう一つの人気職種はマーケティングなのだ。今年の人気はSEO/SEM専門家、キャンペーン・マネージャー、デジタル・マーケティング担当者などだ。

(出典: LinkedIn「The 25 Hottest Professional Skills of 2014」、翻訳は「LinkedInがジョブ・スキル・オブ・ザ・イヤーのトップ25を発表」)

ビジネス系の方々に朗報は、マーケティングも人気職種だそうです。

少し古い2011年の記事ですが、将来のスキルを考えるのに、fistful of talentが出した「Future Work Skills 2020」(2020年未来の仕事スキル)がいい記事です。fistful of talentは、海外の人事系有識者の方々が寄稿しているサイトで、こういう面白い記事がちょこちょこ出ているので、私は定期的にチェックしているサイトの1つ。

このレポートで紹介されている2020年未来の仕事スキルのマップは以下の図のとおり。

IFTF_FutureWorkSkillsSummary

 ここでは、6つの変化のドライバーと、10つの将来の職場で必要なスキルがまとめられています。

Six Drivers of Change.

  • Extreme Longevity: Lifespans change the nature of careers and learning.
    長寿になることがキャリアや学習を変える
  • The Rise of Smart Machines and Systems: Workplace automation nudges human workers out of repetitive tasks.
    オフィスの自動化が人間を反復的な仕事から遠ざける
  • Computational World: Massive increases in sensors and processing power makes the world a programmable system.
    センサーや処理能力が飛躍することで世界がプログラミング可能なシステムへと変わる
  • New Media Ecology: New communication tools require new media literacy’s beyond text.
    新しいコミュニケーションツールがテキストを超えた新しいメディアリテラシ―を要求する
  • Superstructured Organisations: Social technologies drive new forms of production and value creation.
    ソーシャルテクノロジーが生産と創造価値に新しい形式を生み出す
  • Globally Connected World: Increased global interconnectivity puts diversity and adaptability at the centre of organisational operations.
    世界的な相互接続により、多様性や順応性が組織オペレーションの中心となる

2020年に向けた変革のポイントは、どれも「そうだろうな」とうなずけるものばかりです。2011年に発表されましたが、今でもこの見通しはそれほど大きく変わっていないのではないでしょうか。

Ten Skills for the Future Workforce.

  • Sense-Making: As machine automation takes hold, the ability to make intelligent interpretations and provide true insight will be in demand.
    センスメイキング(人間が経験から意味を与える過程。想定、予測、期待していないことを感知、評価するプロセス)
  • Social Intelligence: To be able to connect with others in a deep and direct way, to sense and stimulate reactions and desired interactions.
    社会的知性
  • Novel & Adaptive Thinking: The ability to problem solve, think outside the box and come up with tailored solutions.
    奇抜で適応的な考え方
  • Cross-Cultural Competency: In a globally connected world, the ability to operate in different cultural settings will help candidates stand out.
    異文化に対するコンピテンシー
  • Computational Thinking: Good analytical skills will help to translate vast amounts of data into abstract concepts and will come in handy for data-based reasoning.
    計算論的思考
  • New Media Literacy: Everyday life will be a buzz with varying new media types and platforms. The ability to make connections and engage audiences across vast, differing networks will be paramount.
    新しいメディアのリテラシー
  • Transdisciplinarity: The need to understand multifaceted problems and relay them to the wider community to solve will mean complex problems require the facilitation of large scale collaboration.
    学際的
  • Design Mindset: As future workspaces and environments become individually tailored there will be a need to represent and develop tasks and work processes for desired personable outcomes.
    デザイン思考
  • Cognitive Load Management: With a world rich in information being able to use data tools and techniques to disseminate and filter for importance will help gain true insight
    認知的負荷のマネジメント (限られた短期記憶と無限の長期記憶を繋げることで、学習の促進を図ること)
  • Virtual Collaboration: The need to communicate with and lead remote teams will create a new management style, not necessarily difficult to learn, however team work may need to be re-learned here.
    バーチャルコラボレーション

10のスキルは、仕事だけではなく、次の10年、20年を生きていくために、必要となってくるスキルだなぁと思いました。これらをどうやって身につけるのか?は、よく考えないといけないのですが。簡単にできそうなことばかりではありませんが、記憶の片隅にとどめておくといいようなポイントだと思います。

詳しく内容を知りたい方は、レポートをダウンロードして読んでみてくださいね。(英語です)

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