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絵:かたぎりもとこ

絵:かたぎりもとこ

仕事を進めるうえで大切なのは全体像を把握し、その後で仕事を小さなパーツに分け、効率よく達成していく必要があることは、先にも述べた通りです。

 

いきなり作業に入ってしまうのは、目的を設定せず、プランもたてないまま、出かけてしまう旅行と同じ。そこで、まず目的設定をし、全体像を把握する訓練を、旅行プランの全体像を作るエクササイズを通しておこなってみましょう。普段から自然とおこなっていることなので、エクササイズを楽しめると思います。

 

まず、旅の目的を決めましょう。そうですね、こんなのはどうでしょうか?

 

「今までがんばった私へのご褒美の10日間フランスの旅:ファッション・食べ物・バカンス・恋愛をとことん楽しむ!」

 

なんだかとってもハードルが高い旅になってしまいそう。でも、人生欲張りで行きましょう!

 

このように目的が多い場合は、まず、目的の優先順位づけをおこないます。

優先順位1:食べ物

優先順位2 :恋愛

優先順位3 :バカンス

優先順位4 :ファッション

 

目的が1つでない場合は、すべての目的を達成させる率がどうしても下がります。そこで、優先順位の高いものから実現させるようにプランを組みます。あらかじめ、優先順位を明確にしておけば、判断を迫られたときに迷わなくてすみます。

 

次はこの目的を達成できるフランス旅行にするために、どの場所に行けばこの4つが実現するかを考えます。フランスは広いですから、10日という時間制限の中でこれらを達成するのであれば、移動を考えると、最大でも2カ所程度しか行けないでしょう。

 

ファッション・食べ物・恋愛ならば大都市であるパリが有力候補です。食べ物・恋愛・バカンスはフランスの2大リゾートエリアであるコートダジュールやアキテーヌ・バスクあたりも有力候補。ニースやピアリッツに国際空港があるので、アクセスも良いです。

 

こうやって目的を達成するための行先候補を出していき、候補が絞れてきたところで、はじめて情報収集に入り、どこに行くのかの最終判断を下します。このときに、詳細な情報を集めるのではなく、大まかな判断を下せるだけの情報収集に絞ることがポイントです。ガイドブックー冊あれば、このレベルの判断は下せるので、くれぐれもインターネットで検索など始めないように!

 

さて、行先を決めるには、ハイレベルの情報収集により目的を達成できる行先をイメージ化することです。さんさんと降り注ぐ太陽の下、甘いかぐわしい香りに包まれてうっとりとした恋愛モードでバカンス!こう考えると、アキテーヌ・バスクよりもコートダジュールでしょうか。行先をコートダジュールに決めましょう。

 

こうして、大まかな行先が決まったら、詳細を詰めていきます。

 

コートダジュールには東京から直行便はないため、パリ経由になります。パリでは食べ物、恋愛、 ファッションが楽しめます。しかし今回の優先順位のトップ3は、食べ物、恋愛、バカンスですから、リゾート地のほうが絶対に有利! パリの滞在時間が短すぎてもイヤだけど、リゾート地では1週間くらいは過ごしたい……となると、パソ滞在期間は3日程度にして、残りのスケジュールはリゾート地で過ごすことにしましょう。こうして、どこの場所でどのくらいの時間を過ごすかを決めたら、それぞれの地でおいしい食事ができる場所は? 素敵な人と出会えるバーは? など、目的が達成できる過ごし方を考え、さらに詳細のプランを詰めていきます。

 

もうおわかりになったかと思いますが、フランス旅行という目的を達成するために以下のそれぞれのステップでまず大きな視点で方向性を決め、方向性が決まったところの詳細を詰めていく、という作業の繰り返しになります。

①目的を決める、②目的の優先順位を決める、③目的を達成できる大まかな行先を決める、④詳細なプランを詰める(時間、詳細な場所)。

 

こうして旅行の全体像を作り、全体像の中の詳細を詰めていくことで、目的を達成できる旅行のプランが作れるのです。

 

最後に、作ったプランが定義した目的を達成できそうかチェックするのをお忘れなく……。

 

Enjoy your trip!

 

旅行日程2

旅行日程をまとめるとこんな感じ

 

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