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絵: かたぎりもとこ

絵: かたぎりもとこ

以前、地下鉄半蔵門駅の構内に「きもの学院」の広告が掲げられていました。「茶道、華道、きものは装道」というコピーを見た瞬間に、この広告を作った人はするどいなと思いました。「伝統芸能をビジネスにするなら道を作れば売れるんだ!」

 

こう書くとまた各界からおしかりを受けるのを承知で書きますが、茶道も華道も香道も単に「お茶を入れる」「花を生ける」「香を焚く」だけなのに、それに「道」がつくといきなり精神論や生き方までを含んでしまう立派なビジネスになるのです。お師匠さんについて学び、級をあげていき、最後は免状を貰う。

 

ただお茶を入れるだけでなく、花を生けるだけでなく、香を焚くだけでなく、きものを着るだけでなく、ビジネスとしてあなたはやっていけますよ、という免状を何年もかけて習得するのにつぎ込むお金は、リピーターとしてマーケットをサポートしていくのに不可欠なものなのです。

 

きものも同じ。装道と書いた瞬間に、ただの着付け教室から、立派なリピータービジネスに変えられる。「道」は伝統芸能をビジネスに変えるためのマジックなのです。

 

こんなことを書いていながら、私は書道にはまりました。段を取り、展覧会に作品を出品し……と、せっせとお教室に通っています。ロジックを超えて人を動かせる先生がいるなら、いくらでもはまっていいのではないかと思っています(笑)。

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