思考力Exercise 22: ピラミッド構造
わかりやすい説明は、必ずピラミッド構造で構成されています。自分の考えをわかりやすく説明するために、ピラミッド構造を使って整理してみましょう。
ピラミッド構造には帰納法と演繹法の2つの論理方法が使われています。論理方法はこの2つ以外にはありませんので、必ずどちらかのスタイルを使用してください。
帰納法とは、論理の教科書などによると、「個々の事象から、事象間の本質的な囚果関係を推論し、結論として一般的原理を導く方法」と定義されています。簡単にいうと、ある仮説を立てます。その仮説に対して、多くの実例を出します。したがってその仮説は正しいと結論づけます。
たとえば、「鳥は空を飛ぶ」という仮説を立てます。その仮説に対して、カラスは空を飛ぶ、すずめは空を飛ぶ、カモメは空を飛ぶ……というように実例を出していきます。そして、「鳥は空を飛ぶ」という仮説が正しいと結論づけます。帰納法の問題点は、実例を多く集めて正しい根拠とするため、もし1つでも反する実例が見つかると理論は崩れてしまうことです。
演繹法とは、「一般的原理から論理的推論により結論として個々の事象を導く方法」とあります。簡単に説明すると、一般的原理(正しいとされていること)から個々の事柄の正しさを推論していきます。まず証明しようとすることを仮説として立てます。たとえば、先ほどの鳥の例を使うと、一般原理は「鳥は空を飛ぶ」となります。カラスは鳥です。ゆえに「カラスは空を飛ぶ」となります。演繹法の問題は、正しくない前提を使ってしまった場合、間違った推論を導いてしまうことです。
帰納法と演繹法を説明するのに有名なものとして「ソクラテスの例」があります。これをピラミッド構造で表すと図のようになります。
物事をロジカルに整理して伝えるために、みなさんも帰納法か演繹法のどちらかを使ってピラミッド構造を作ってみてください。
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