宿命
最近映画についてばかり書いていました。相変わらず、本はいろいろと読んでいるのですが、「これ!」という本にはあまり出逢えていない日々です。しかし、昨日読んだ小説は、ひさしぶりに、「おぉ〜」と来ました。
東野圭吾さんの本は今まででもいろいろと読んでいるのですが、ベストセラーの「秘密」「白夜行」「幻夜」の原点と言われている作品、「宿命」を読みました。
内容(「BOOK」データベースより)
高校時代の初恋の女性と心ならずも別れなければならなかった男は、苦闘の青春を過ごした後、警察官となった。男の前に十年ぶりに現れたのは学生時代ライバルだった男で、奇しくも初恋の女の夫となっていた。刑事と容疑者、幼なじみの二人が宿命の対決を果すとき、余りにも皮肉で感動的な結末が用意される。
帯には「ラストを先に読まないでください!タイトルに込められた真の意味。それは最後の10ページまでわからないのです...」とあり、最後の10ページはどんなになってるの!?とわくわくしながら、一気読み。
最後10ページというよりは、最後の数ページで「やられた〜。こういう結末だったんだ〜」と思わず叫んでしまいました。これは想定外すぎな結末。ネタバレになるので詳しくは書きませんが、最後まで読んではじめてタイトルの「宿命」の意味がよく分かります。
あとがきの中で、初版カバー見返しに著者の言葉が次のようにあったと書かれていました。
犯人は誰か、どういうトリックかー手品を駆使したそういう謎もいいけれど、もっと別のタイプの意外性を創造したいと思いました。このような題名をつけたのも、そういう意図のあらわれです。そして今回一番気に入っている意外性は、ラストの1行にあります。
作者にしてやられたりという気分です。この作家のとても好きなところです。
思いもしないラストを求める方、是非、手にとってみてください。くれぐれもラストは読まずに最後まで読み切って下さいね!
コメント ( 1 )
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久々の読書のご紹介。待ってましたー。
早速読んでみようと思います。
映画も好きでいつもブログで刺激を受けてます。
ありがとうございます。