壜詰(びんづめ)の恋
鳥取に出張へ行ったので、鳥取砂丘にちなんだ作品、阿刀田高氏の「壜詰(びんづめ)の恋」を読みました。
内容(講談社より)砂丘でめぐり会い、めくるめく一夜をともにした気高い美女は、翌朝姿を消してしまった。そして枕元には香水のびんが……。それ以来、わが部屋にこの香水の匂いをまきちらすとき、かならずあの美女がそっとあらわれ、熟れた身体をひらいてくれるのだ。「奇妙な味」の小説の名手のブラック・ユーモア秀作集。
ブラックユーモアをよくこんなにも思いついて作品にしちゃうなぁ~、と、作品そのものというよりは、著者の文章力と物語構築力の高さに、うならせられてしまう作品。初期の頃の作品のようですが、摩訶不思議な世界をちらり、ちらりと覗かせてくれて、読者をどんどん引きずりこんでいく作品になっています。後期の作品はいったい!?と、期待を抱かさせられてしまいました。
出張テーマもいいけれど、1人の人の作品を大量に読み漁るブルドーザー式読書もいいなぁと改めて思い出し始めたきっかけとなった作品です。
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