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Photo最近、仕事の後、深夜に伝記系DVDを見る生活。
#その理由はまた今度

本日は、「カミーユ・クローデル」を見ました。

あらすじ(goo映画より)

一八八五年のパリ、英国人の友人ジェシー・リップスコム(カトリン・ブアマン)と日夜彫刻製作に励む20才のカミーユ・クローデル(イザベル・アジャー
ニ)は、ローマへと旅立った師匠ブーシェとの約束で、彼の後任としてやってきたオーギュスト・ロダン(ジェラール・ドパルデュー)のアトリエヘ赴いた。カ
ミーユの早熟な才能を感じるロダンは、ある日大理石に彫った彼女の男の足の彫刻を認め、弟子として採用する。しかしカミーユは、自分のアイデアや作品を評
価しないロダンがモデルを誘惑しているのに憤慨するが、そんな彼女にロダンは興味を抱き接近する。やがてカミーユを愛弟子と認めることで二人は互いに霊感
を与えあい、尊敬しあい、そして愛しあうようになった。ロダンはカミーユのためにパリ郊外の田舎にアトリエを買い、そこが二人の愛の国となった。しかしそ
の間カミーユは、自分の作品を一作も作らず、ロダンの作品の手伝いをしていた。そんな折、ロダンの子を身篭るが中絶してしまったカミーユは、内縁の妻ロー
ズ(ダニエル・ルブラン)のことで煮え切らないロダンに苛立ちを感じ、ついにある日彼と口論し、二度と会わないことを誓う。やがて画廊主ブロット(フィ
リップ・クレヴノ)と知りあうことで新たな仕事の変化を得たカミーユは、ロダンへの思いが絶ち切れず彼と再会するが、お互いを傷つけあうような結果に終っ
てしまう。以来カミーユは、家で鎧戸を閉めきった孤独な生活を送るようになる。そして次第に借金が重なっていった彼女は貧困に陥ってゆき、全ての困難はロ
ダンの陰謀だという妄想を抱くことで、奇行が目立ち始めるようになる。ブロットに勧められ個展を開いたカミーユであったが、大勢の人の前に姿を現わした彼
女の姿は、人々に嫌悪を感じさせるようになっていた。個展終了後、妄想がひどくなり遂に自作を破壊するようになったカミーユは、1913年3月10日、
ヴィル・エヴラール精神病院に収容され、以後30年間、病院を出ることはなかった。

アデルの恋の物語と同じく、実在の人物が精神的に壊れていく姿をイザベル・アジャーニが演じています。アデルの方は、静かにゆっくりと壊れていきましたが、カミーユはストレートにしかも激しく壊れていく様が対照的です。

カミーユが「ロダーン!ロダーン!」とロダンの家の前にゴミをぶちまけ、石を投げて窓ガラスを割りながら叫ぶシーンは壮絶。

きっとホントにあったことなんだろうけれど(カミーユについての伝記はたくさんあり、読んでいるのだけれど)、映像化されるとすざましくて恐ろしいです。

自分の削りながら作品を作り、男に溺れて崩壊していくって、すごく一般的な天才女流芸術家の一生なんだけれど、ここまで自分を削らなくては作品は作れないのでしょうか!?

今読んでいる小野お通の中でも、彼女の書く文字に色気がない、説得力がないと、お通が悩むシーンがあるのだけれど、自分の人生すべてをかけて、それを削りながら作品を作るって、なんだかなぁ。。。と空しくなってしまいました。

精神病院に入れるのを決意する家族の悲哀が最後に書かれていて、日本大使も務めた外交官で詩人のポール・クローデルのかなしげなやるせない表情がとても印象的でした。

ロダン美術館にカミーユ・クローデルの作品が多数ありますが、この映画を見た後にもう一度見ると、きっとイメージがもっと湧くのだろうなぁと思います。近々パリに出張で行く予定があるので、寄ってみましょう。

(総合評価:★★★★★ 狂乱役はヴィヴィアン・リーが一番似合うと思っていたけれど、イザベル・アジャーニもいいな)

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