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Photo_32010年イスラエル・アカデミー賞 最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した「いのちの子ども」の特別試写会におよばれしたので、お出かけしてきました。とても暑い時に、或る程度冷房の効いたところはとてもありがたいです。

内容(goo映画より)
免疫不全症で、すぐにも骨髄移植が必要な生後4ヶ月半の赤ん坊が、封鎖されているガザ地区から、テル・アビブ郊外の病院に運び込まれた。映像作家のエルダールは医師に協力を頼まれ、テレビで寄付を呼びかける。匿名を条件に寄付があり、手術は成功。しかしエルダールは、やがて赤ん坊の母親ラーイダがパレスチナ人としてのアイデンティティーと、イスラエル人の助けを借りなければならない思いの狭間で苦しんでいる事に気づき…。

子どもを救うために対立する2つの民族が協力するという美しい話で終わらない。実際に起こる「頭ではそう分かるんだけど、そうは単純に物事は運ばない」ところをきちんと描いている作品です。とはいえ、未来に希望を見る美しさも残しているところが、未来に希望が持てるのかもしれないと思わせてくれます。
命を救うために必死になる人たちもいれば、そうでない人もいる。イスラエル人から助けてもらうと、自国のパレスチナ人からどんなふうに見られるのか。考えてみればそうかもしれない、そういう人もいるかもしれないと思うのですが、病気の子どもを抱えれば、そこまで頭が働かないこともある。そして、手術の部分は映画の半分で、それ以降がガザでの紛争を描いていることも、この作品の重さが伝わるように思いました。エルサレムについての捉え方もそれぞれ違うという点も、考えさせられました。
現実をきちんと描いている点が素晴らしい作品だと思います。
最近、「自分がこのシチュエーションだったらどうするか?」と考えるのですが、私は迷わず、同胞に石を投げられようが、子どもを助けるためならば、敵と言われる人だろうが、お願いをすると思いました。
先日、ある出来事について、母から「その子のお母さんは子どもを守るためにそうせざるを得なかったのだから、あなたももっと広い視点で物事を捉えて、相手の立場を理解しなさい」と言われたのすが、この映画はまさにその「母」の立場で考えると、違った見え方をしてくるのだなと思いました。
違う見方をしてみるというのはなかなか難しいことなのですが、こうしていろいろなモノを見て、読んで、人と出会い関わっていくことで、自分の視野を広げて行きたいと、改めて思いました。
この作品の紹介にも使われている言葉ですが、「本当に大切なモノは何か?」を問いかけてくる作品です。
2011年7月16日(土)から夏休み公開だそうですので、ご興味のある方は、是非ご覧ください。

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