シルヴィア
ロイヤルの「シルヴィア」を見ました。3月のイギリス出張の際、コベントガーデンで見損なったもの。来日公演してくれて嬉しいです。
フレデリック・アシュトンの演出と振付で、美術はクリストファー・アイアンサイドの原典版。ギリシャ神話の世界をエレガントにロマンティックに描いている大人な舞台でした。「眠り...」のときにも書きましたが、ロイヤルはホントに舞台美術や衣装まで素敵で、バレエの世界に無理なく引き込まれて行きます。
ステップが複雑で、踊るのが大変だろうに、そんなことはみじんにも感じさせず、笑顔で踊りきっているところが凄い。テクニック面だけでなく、手や背中の使い方がいいダンサーが多いのは、ロイヤルの強みだなぁ...群舞が弱いけど...
シルヴィアといえば、ノイマイヤー版オペラ座のシルヴィアが官能的で強烈だったけれど、個人的には、アシュトンのシルヴィアの方が、ロマンティックバレエの美しさが出ていて好き。
心を強烈に揺すぶられない、優等生の美しいワールドを醸し出しているところは、批判されるポイントかもしれないけれど、私はむしろクラシックをここまで演じられる正統派の実力は高く評価されるべきものだと思いました。
いい舞台でした。
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