Viva la Musica!
楽譜を買いにいって目にした「Viva la Musica! これで納得!よくわかる音楽用語のはなし―イタリアの日常会話から学ぶ 」を衝動買い。
音楽用語にイタリア語が多いのは、皆さんもご存知だと思うのですが、分かっていたようで実は分かってなかった音楽用語の微妙なニュアンスが説明されているすばらしい本ですっ!!!銀座フルラのカフェで一心不乱に読んでしまいました。
目鱗だっ!と思ったところは、ホントにたくさんあって、書き出すのが大変なくらいなのですが...
例えば、p.52に出てくるandante(アンダンテ)。音楽でアンダンテというと、歩く速さで、という速さだと子供の頃に刷り込まれてしまっているのですが(日本の音楽授業のなせる技か!?)、もともとは動詞のandare(行く)という言葉が語源。このくらいは分かっていたのですが、それ以上考えることもなく、今に至ってしまう私って、ホントに気づく力が足りんぞっ!と思わざるを得ない。
このandareを基準に、アンダンテを説明すると、イタリア人にとっては、「速くも遅くもなく、停滞することのないスピード感覚」がアンダンテになるのだそう。
<アンダンテな人>というと、その人は才気あふれるものは持ち合わせていませんが、性格は強くも弱くもなく穏やかでバランスが取れ、誰でもうまくやっていける人。
なるほど〜〜
私がイタリア人によく使われた表現の説明もここに載っていて、「そういう意味で使われてたんだ〜〜」と今更ながらに納得してしまったものも。p.102の「Viace(ヴィヴァーチェ)」。「生き生きとしている」だと思っていたのだけれど、次のような説明が。
頭の切れのよさも「ヴィヴァーチェな感覚として使われ、回転の速さ、鋭い感覚を表したりもします。しかし、ここで大切なことは、頭の切れといっても単なる頭の良さではダメで、どこかにウィットを感じさせる切れ味を持っていないとヴィヴァーチェにはなれないことです。
めちゃくちゃ納得。
いやー、すごい本ですっ!!もっと早くにこの本に出逢えていたらっ!!と思いましたが、今からでも遅いことはないですよね!
音楽をやる人にも、イタリア語を勉強中な人にもおススメな本であることは間違いないです。
(総合評価:★★★★★ 目鱗とはこの本のためにある言葉!!!)
実は、なんでこんなにイタリア語の細かいところが気になったかというと...
今日は、久しぶりにトラビアータをやったのですが、「秋山さんが歌うとかわいくなり過ぎちゃって、『300万持ってこなきゃ、デートだってしないんだからっ!』と上から目線のタカビーさが無い。これじゃまるで日本人の女の子!!!踏まれて死んじゃう野の花ではなく、イタリア語の意味をきちんと考えればもっともっとしたたかなオンナの強さを出して歌えるはず!!」と、先生におしかりを受けてしまいました。
#深層心理で「いつまでもかわいいオンナでいたいのっ!誰か私を守って!」というのがあるのかも!?
そういわれてしまったので、「イタリア語のホントの意味って何だろう!?」と思いながら、4月のコンサートで使うドニゼッティの楽譜を買いに銀座のヤマハまで行ったら、この本が目に飛び込んできたので、思わず買っちゃいました。
#ちなみに、これを書いているBGMは、「ニューシネマパラダイス」。シシリアのイタリア語だけど、イタリア語であれば、イタリア語漬生活の第一歩になるかと思って。
コメント ( 2 )
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この本の作者の関孝弘さんは、現在私の子供(小学校4年・2年)の通っている千寿第五小学校の卒業生で、昨年9月に学校の体育館で無料コンサートが行われました。子供達にピアノを解体して仕組みを解説してくれたり、楽しい話を沢山してくれて非常に人間味溢れる方です。この本はたしかイタリア人の奥さんとの共著だったではないでしょうか?
毎年上野の音楽ホールでピアノコンサートをされてますので、是非行かれて見て下さい。お話しがとても面白いです。(演奏ももちろん!)
齊藤明則さん、
コメントありがとうございます!!
お子様の小学校の先輩だとはなんとも奇遇ですね!!
そうです、奥様との共著です。奥様は、東京音大のイタリア語の先生をされていらした方ですね!
是非是非、コンサートも行ってみたいと思いますが、まずは、2週間後の自分のコンサートをなんとかしないと... 今はそれで手一杯です(笑)