亡国のイージス

仕事で関係していたので、チケットをいただいたこともあり、今年の夏の日本映画では一押しの作品と言われている「亡国のイージス」を観てきました。
#チケットをいただけたのは、私が佐藤浩市の熱烈なファンという理由もありますが…
12億円という日本映画ではかなりお金をかけた作品(ハリウッドとは比べ物になりませんが)なので、リアリティは、邦画にしてはかなりの出来だと思いました。一部、CGがちゃちだなと思わせるところもありましたが、非常に出来がよかったと思います。
しかし、ストーリー的には、終戦60年を迎えた日本に対してのメッセージを考えるともう少し工夫の余地があったのではないかと思わざるを得ません。
ウェブサイトに書かれた以下のイントロダクションにかなり期待をしていたのですが、事件後、社会はどう変わったのか、そこに隠されたメッセージのかけらでもいいので、描写して欲しかったです。そこを考えて欲しい(「考える前に考えるんだ!」が言いたいのかもしれませんけど)のかもしれませんが、自力で考える力が弱くなってしまった現在の若者達に考えさせるには、「かけら」だけでも見せる意味ってあるんじゃないかと思いました。

20世紀末に出された問いかけに、今、我々はどんな結論を出すのか?

今、この国の未来に不安を抱かぬ者は一人としていないだろう。未曾有の経済的発展を享受しながら、理想も持たず、国家としての責任能力も自覚せぬまま世界進出を遂げた日本。バブル崩壊が経済を袋小路へと迷い込ませたとき、そこに我々が誇るべきものは何ひとつとして残らなかった。そして、2001年9月11日以降、空虚な理想論など決して許されぬ現実を突きつけられ、我々が見つめることになった未来とはどんなものなのか?あるべき国家の理想とはどんなものだったのか?1999年、いち早くその問題を突きつけた小説があった・・・その名を「亡国のイージス」。
(総合評価: ★★★☆☆)

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