英語の前置詞は、種類と頻度でマスターする優先順位をつける
2015年1月20日に書いた「イディオムは、動詞のバリエーションではなく、個別の動詞と捉えたほうがいい」で、「動詞に副詞的前置詞があるケースは基本動詞とともにイディオムとして覚えてしまったほうがいい」と書きました。その後、読者の方から、前置詞について質問があったので、今日は、私がどういう順番で前置詞を勉強していったかご紹介します。
基本的に、これは、英語だけでなく、他の言語でも同じ覚え方をしています。特に、現在勉強しているロシア語では、ロシア語を学び始めたDAY 1で、この表を作成しました。
英語の前置詞の種類は3つ
- 場所・位置・方向を表すもの
- 日時・期間を表すもの
- その他の前置詞
この3つの種類の中に、さらに細かく種類分けがされています。初心者レベルのときには、ここまで細かく調べませんが、中級以上になったら、細分類まで見て、パターン化していきます。
高頻度で出てくる前置詞をリストアップ
それぞれの中で、頻繁に使われるものをリストアップしていきます。
私は、英語は、ANC(American National Corpus)のWord frequency data Corpus of Contemporary American English を使って、調べています。全リストは、上のリンクから入手してください。(日本語版もありました)
ここから、前置詞だけを抜き出してきます。(日本語版から抜き出しました)
英語の場合、日常会話を33%理解するには25単語、59%を理解するには100単語、89%理解するには1000語、95%理解するには3000単語が必要だそうです。ネイティブの大人は2万語の語彙だそうです。(出所は覚えていないのですが、昨年3月10日に発売された、日経ビジネスアソシエの英語特集のインタビューの際、お答えしたもの。出所を見つけたら追記します。)
そこから、頻出単語のトップ1000語を最初に詰め込むということをやっているので、前置詞も頻出単語トップ1000に入っているものをリストします。
頻出単語トップ100に入っている前置詞は、12個。
of, to, in, for, with, on, at, by, from, about, into, after
頻出単語トップ1000に入っている前置詞は、前述の12個を含む29個。
over, between, before, through, off, around, during, under, against, without, among, along, across, toward, above, behind, near
これらを先ほどの3つの種類に分けて、覚えていきます。
頻出前置詞の種類別リスト
- 場所・位置・方向を表すもの
to
in
for
on
at
by
from
about
into
over
between
before
through
off
around
under
among
along
across
toward
above
behind
near - 日時・期間を表すもの
after
during - その他の前置詞
of (起源)
without (複合前置詞)
これを見ると、1の「場所・位置・方向」を表す前置詞がほとんどで、2.の「日時・期間」を表す前置詞は、after, duringを中心に覚えればいいことが分かります。尚、at, in, on, toなどは、「場所・位置・方向」だけでなく「日時・期間」も表します。ただ、先ほどの頻出単語では、「場所・位置・方向」として扱われているものが多いようです。
尚、前置詞の種類の詳しい解説は、英文法大全が非常にわかりやすいです。基本的に、前置詞は「絵」でイメージしながら理解すると、覚えやすいです。特に、「場所・位置・方向」を表す前置詞は、細分類の上、絵をつかって分かりやすく説明してくれているので、前置詞について勉強したい方は、是非こちらのページをご一読することをおススメします。
私はロシア語の勉強をしはじめた時に、ロシア語で一番使われる前置詞である英語のonとinに相当する前置詞を徹底的に勉強しました。
そして、それを理解するために、どういうときがその前置詞を使うのか、その法則を手帳にリストアップしていって、理解を深めました。
ロシア語を書くときや、電車でひまなときに、このリストをよこにおいて、勉強をしています。
他の言語の頻出単語リスト
ちなみに、私が過去使った他の言語の頻出語単語リストは、以下の通りです。
10数年前までは自分でせっせとコーパスを集めて、形態素解析をしてリストを作成していたのですが、こうしてリストを作ってくれる方々がいらっしゃることで、本当に便利になりました。
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