2017年現在の金属アレルギー状況
はじめてお会いする人からも、「金属アレルギーの情報ありがとうございます!」と言われることが増えました。サイトのアクセス数を見ると、金属アレルギー関連のページへのアクセスが、古い記事でもトップに来ています。
よく聞かれるのは、何か新しいものを見つけたのか、現在どういう生活をしているか、アレルギーの状態はいいのかということ。
アレルギーの状態は人それぞれ異なりますので、私1人の状況ではあまり参考にならないかなと思いながらも、私も自分が情報を探し回っていた2012年の夏頃は、ブログ記事を読んだ時に、この人はその後どうなったんだろう?と思うことがあったので、あくまでも1患者の状況ということを念頭に置いていただきたいのですが、現状をアップデートします。
現在の肌の状態: 湿疹はほぼなし
2012年8月に、金属アレルギー(ニッケルとスズ)が分かった後、アナフィラキシーショックを起こすようになって、金属アレルギーの治療だけでなく、薬物・食物アレルギーの治療もおこなうようになりました。年数回救急に搬送され、1度は呼吸すらしなくなるというとても危険な状態になったこともあったのですが、金属・薬物・食物アレルギーとうまく付き合えるようになってきたこともあり、緊急搬送されることはこの3年ゼロになりました。
注: 金属アレルギーは遅延アレルギーでアナフィラキシーショックを起こしていたのは、主に食物です。
メディア等でも写真が出ているので、湿疹が顔にほぼ出ていないのはご存じの方も多いのですが、ここ3年ほどは、全身かなりキレイな肌の状態をキープできています。内服薬1種のみで、塗り薬も使っていません。
2012年診断当時の過去記事:
- ニッケルアレルギー発覚!!
- アトピー皮膚炎の治療で参考になったサイト(当時どのくらい湿疹が出ていたか写真があります)
通っている病院: 都内でアレルギー専門外来を持つ大学病院
もともとクリニックの皮膚科に受診していましたが、入院して金属アレルギーを調べるタイミングで、クリニックから大学病院へ紹介状が出て、2012年8月に金属アレルギーを診断されました。その後、金属アレルギーだけでなく、他のアレルギーで悪化している可能性が高いということで、さらに専門に診断・治療ができる別の大学病院へ紹介状が出て、現在は、東京都内でアレルギーを専門としている先生が多くいる大学病院に通っています。ここで数回入院による治療もおこないました。
アレルギーでの医師の探し方については、以前記事を書いていますので、そちらをご覧ください。
結果として今の病院に移ったから、アレルギーの状態を良くし、共存できるようになったんだなぁと思っています。
いい医師と出会うのは大事なことだと思います。
食事: 一部除去、外食もしています
全身型金属アレルギーの食事指導の論文P162を参考に、ニッケル含有量の多い食品は除去しています。といっても、最初は、全除去からスタートして、肌の状態がかなりよくなってきたタイミングで、先生の指導の下、食べられるものを増やしていきました。今では、数値が非常に高いチョコレートやきな粉などの除去のみなので、実はそれほど日常生活が不便でなくなりました。外食も結構普通にしています。小さい子どもがいるので、毎日ではなく、週1-2回程度ですが、食事が原因で調子を崩すことはほとんどなくなりました。
自宅での食事を作る際に、調理器具から出るニッケルにはかなり注意をしています。
同じ品目が重ならないように、食べたモノをチェックしながら、なんちゃって回転食(なんちゃってをつけているのはものすごく厳密にやっているわけではないため)は続けています。
過去記事: 食物アレルギーの栄養指導
調理器具: 生活に合わせて少し変えました
調理器具は、子どもが生まれて、子どもの食事を大人(私)の食事と別に作らないといけないなどの生活スタイルが変わったことが大きく影響し、この2年で入れ替えました。
2012年の発病当初の調理器具については、主に以下の4つの記事にまとめてあります。
過去記事:
シリットのシラルガンの鍋を追加
鍋は、以前紹介したリュミナルク アルコフラム片手鍋16cm、RIESSのミルクパンにプラスして、シリット社のシラルガンの14cmミルクポットを購入しました。探すにあたり、どうせなら違うメーカーをこの機会に試してみたいと思い、金属アレルギーが多く、規制がいろいろとかかっているヨーロッパに住む人にどのメーカーを使っているか聞いて回ったところ、シリット社のシラルガンについて教えてもらいました。
利用頻度は、最初に買った2つよりも低いは低いですが、2週間に1回、大量に食事を作って冷凍しているため、2週間に1回は必ず使っているものです。コンパクトでコンロに置いても場所を取らないため、想像以上に使い勝手が良かったです。
ル・クルーゼのフライパン2種を追加
フライパンは、ホリエのチタンのフライパンとバーデンスのフライパンを使っていましたが、今は、ホリエのチタンフライパンと、ル・クルーゼのTNSフライパン2種の計3つを使っています。バーデンスは、重すぎて、出産後かなり酷い腱鞘炎を患った私の手には負えず、ル・クルーゼがフライパンの下取りキャンペーンをやっていたときに、手放しました。ル・クルーゼのフライパンの一番小さいものが子供の料理用にヘビロテされています。私は、自分のご飯はあまりル・クルーゼでは作っていません。
炊飯器は、以前と同じパナソニック
炊飯器は、ニッケルアレルギー対策用炊飯器の記事で紹介したパナソニックのSR-KG051を使用しています。子供のご飯は、自分たちのご飯を炊くときに、パイレックスのカップを中央に入れて炊いています。
サーモスのチタンボトルは追加購入
プレゼントでもらったサーモスのチタンボトルが優秀すぎる話は以前書きましたが、毎日の私の飲み物を支えるには、1本では足りないので、2本目を購入。2本のサーモスチタンボトルが、私の授乳生活を支えていると言っても過言ではないです(笑)
在庫切れになっていたり、入手が難しくなっているようなので、気になる人は見つけたら即購入をおススメします。
アクセサリー: ピアスのみ
メディアに出るときは、つけていますが、日常生活では、ピアスと結婚指輪をつけるくらいです。夏になると、結婚指輪もはずしてしまっています。汗をかくと、ア金属アレルギー対応になっているとはいえ、かゆくなるのでつけません。かゆみを抑え、皮膚の状態をよいままキープすることを医師から言われているので、肌がキレイな方を優先しています。
使っているアクセサリーと時計については、過去記事にご紹介したもの相変わらず使っています。
ピアス: FDAピアス(日常使い)、スワロフスキー(体調いいときのみ)
時計: ボーム&メルシエ(ほぼ使っていませんが)
メイク用品: アクセーヌ一筋
メイクは、以前ご紹介したときから、実はあまり進化していなくて、ベースはアクセーヌです。肌の調子がすごくいいと、あれこれ試したくなって、いろいろと試してみたのですが、やはりかゆくなったり、かぶれたりすることが続き、もう浮気はやめてアクセーヌ一筋で行こう!と決めて、日焼け止め~色物までをアクセーヌがメイン。アイライナーはLa Rocheのアイライナーを使っています。
この春に、アクセーヌから新しい日焼け止めが出て、こちらは夕方まで肌色キープにいい少しピンク味の入ったものなので、下地をこれにすると、ファンデの色も明るめになるので、日焼け止めの複数使いをしています。
地味に、アクセーヌも進化していますね。
メディアに出ているときのメイク用品は、アイライナー以外すべてアクセーヌですが、メイクをもっとなんとかしたら?と言われることはないので、まぁこれでいいのかなと思っています。
過去記事:
金属アレルギー対策: メイク関連用品について: ファンデーション、マスカラ、アイライン、リップ(2)
まとめ: 生活のベースは意外と変わっていない!?
日常生活ではこんな感じでしょうか?
振り返ってみるとこの5年間、使っているものはあまり変わっていないのですが、アレルギーの状況は劇的によくなっています。
たまに、治っているのかな?と思って、チョコレートやきなこなど、ニッケルを多く含む食事をすると、2週間後くらいに発疹が出ますので、金属アレルギーは治っていないので、無茶なことはやめていますが、それ以外は、生活の基盤を作った後は、意外と普通に暮らしています。
注: 上記の情報はあくまでも、金属アレルギー(ニッケル)1患者の状況であって、アレルギーの状態は人それぞれ異なり、治療の進行状況も異なるため、あくまでもご参考情報としてお使いください。食事の除去をする場合は、必ず専門医の元で行ってください。
コメント ( 12 )
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初めまして、こんにちは
都内に住む大学生です
去年の9月ごろから汗疱に悩まされていてこちらのブログをいつもみさせていただいています
パッチテストでニッケルアレルギーと診断されおそらくそれが原因です
私事なのですが今行っている病院は3つ目で皮膚科にアレルギー学会の先生がいる大学病院なのですがいつも通りステロイドを出されるだけで話もあまり聞いてもらえませんでした
私の場合は足の指、裏に出るのですがどの先生にもひどい状態だね(歩けない時もあります)と言われるもののステロイドを出されるだけで根本的な解決策を提示してもらえません
治したい、ステロイドはあまり効いている気がしないということは話しているのですが…
もし秋山さんがよろしければ通っている病院を教えていただけないでしょうか?
どこの病院かはこの記事でなんとなくわかったのですがもしまた間違えてしまって症状は悪化し続けるのは辛いので
長文になってしまい申し訳ございません
お時間のあるときにお返事を頂ければ幸いです
こんにちは
最近金属アレルギーが発覚しました。メイクの記事、大変参考になりました!私は症状が軽いので、化粧品メーカーをひとつひとつあたる余裕がなく、メイクのかゆみは我慢して過ごそうかと思っていました。試してみます。とても助かりました。ありがとうございます。
メイクのかゆみ、辛いですよね。
体調によって、アクセーヌもあう・あわないがあると思うので、気になるようでしたら、カウンターに行って、サンプルもらって使ってみたり、バンドエイド持参でカウンターで二の腕でパッチテストとかさせてもらってください!
私はよくバンドエイド持ってカウンターでアイシャドウとかパッチテストさせてもらっていますが、今まで断られたことは一度もないです。
前日は、ありがとうございました。
病院の予約が明日取れましたので、診察して頂ける事に感謝の思いでいっぱいです。
今回は、ニッケルアレルギーの件で、わからないことがあり、秋山さんがご存じであればおしえていただけると助かるのですが、缶製品とアルミホイルについてですが、スチール缶はダメでも、アルミ缶は大丈夫なのですか?缶ビールは中がコーティングしてあるから大丈夫?その情報はあっていますか?その情報を元に、缶ビールと缶酎ハイを飲んでいるのですが。アルミが大丈夫なら、アルミホイルも大丈夫だろうと、魚や肉を焼く時に使っているのですが、不安です。
メールもさせていただきましたが、主治医の先生にご相談してみてください。それぞれ状態が異なるため、先生にご相談するのが一番です。
私は、缶も出るので、もともとほとんど缶の製品を使っていなかったこともあり、すべてやめています。
昨日の書き込みしたのですが、追加で、教えて頂きたい事がありまして、洗濯洗剤は、どの様な基準で選んでいるのでしょうか?教えて頂けたら有難いです。先日の、秋山さんが通院されている大学病院と併せて、アドレスの方に教えて頂けたらと思います。宜しくお願いします。
突然失礼いたします。
子どもが金属アレルギーなので拝読させていただいています。
セラミックなどの鍋を探しても、蓋の取っ手の内側のネジがステンレスだったり、炊飯器の内釜が大丈夫でも内蓋がダメなものはどうされていますか?
シラルガンもいくつか持っていまして、縁が気になって調べたところクロムメッキでした。そのあたりはどうされていますでしょうか。
シラルガンは、娘(金属アレルギーなし)の料理を作るときに使っていて、自分の食事には使っていません。
自分の食事を作るときは、基本はチタンやセラミックオンリーの調理器具を使っています。
こちらの記事に、発覚当時から使用している調理器具について紹介しておりますので、ご参考になれば幸いです。
炊飯器の内釜は、数は少ないですが、アルミ製のものも出ていますし、炊飯器を使わずに鍋で炊くなどの方法もあります。
ご参考になれば幸いです。
お返事をありがとうございます。
ミルクパンなど、探したのですが今は販売されていないようで見つけられませんでした。京セラのお鍋も販売されていません。
シラルガンでさえ販売中止だそうです。
今日、ビタクラフトライトというセラミックの鍋を見つけたのですが、残念ながら蓋の取っ手のネジが内側に出ています。
ご使用のミルクパンを見つけられない身としては、とりあえず蓋なしで調理することにして買ってみました。
ネジのない蓋は売っていませんでした。
また時間をかけて探してみたいと思います。
ナイフは難しいですね。
京セラのお鍋は、最低価格かどうかはわかりませんが、Amazonでまだ売っているようです。こちらはお鍋に蓋がついています。
ビタクラフトはもともと私は使っていましたが、すべてダメだったので、処分しました。
サージカルステンレスやチタンのハサミが売っているので、それを包丁がわりに使っています。
私の食事はチタンのハサミで、家族(金属アレルギーなし)の食事はサージカルステンレスのハサミを使ったりしています。
Amazon情報ありがとうございました!
チタンのハサミは掲載されていたタイプのキッチンハサミがありましたので注文しました。
これでなんとか料理は出来そうです。
ビタクラフトのライトはセラミックで、一部でしか扱いのないものだそうです。ピンクで可愛かったので高い上に蓋にネジもあるのに買ってしまいました。値段は家族にナイショです。